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親知らずの抜歯親知らずは最後に生えてくる奥歯で、第三大臼歯(智歯)といいます。真ん中の歯から8本目の歯なので、歯科医は8番とも言います。
抜歯の実際
顎の奥の骨はしっかりしていますので、麻酔薬を十分にしみこませてから行います。麻酔が奏効すれば痛みはありません。押されたり、ひびくような感じは麻酔では消えません。
一番奥の歯を扱いますので、大きく口を開けていなければなりませんので、大きく開けることが苦手な方は、休みながら進めたり、開口器を利用することもできます。
抜歯後の痛み・腫れ・そのほかの合併症について歯を抜いた後は、傷を治そうとする炎症が起こります。個人差はありますが、大体術後48時間くらいが炎症のピークになるといわれておりまして、そのときが最も大きく腫れます。それ以降は徐々に改善していきます。鎮痛剤はそのころまで使うことになります。
術中、唇の端(口角)を引っ張りますので、術後、口角が痛くなる場合があります。
抜歯後、3日ぐらいから、痛みが強くなることがあります。これは、ドライソケットというものになってしまった可能性があります。 過剰埋伏歯の抜歯現在健康な日本人の歯の本数は28本(智歯は除く)とされています。過剰埋伏歯とはこの28本および智歯、と歯の本数が決まっているのですが、まれにこれ以外に更に歯が存在することがあります。この中でも上顎の前方中央部に埋伏している過剰歯がおおく、上顎正中過剰埋伏歯といいます。この歯は通常自覚症状がほとんどないものが多く、X線写真検査によって初めて発見されることが多いようです。これは、切歯の歯間離開や萌出障害、歯根の形成異常などの原因とな ることも多いため、抜歯の適応になりえます。 上顎正中過剰埋伏歯抜歯の実際基本的には智歯抜歯と変わりありませんが、歯肉の切開部位が歯の表側(唇側)の場合と裏側(口蓋側)に分けられます。また、止血対策のひとつとして、止血シーネというプラスチックの型で圧迫することもあります。止血シーネは事前に歯型を採ることで作成しておきます。 有病者の方の抜歯有病者の方の抜歯。この中でも特に多いものが、出血傾向のある患者様の抜歯です。脳梗塞・心筋梗塞などの既往のある患者様は、バイアスピリン、ワーファリン、パナルジンなどの血液を固まりにくくさせる薬(坑凝血剤)を毎日服用されております。脳梗塞や心筋梗塞は、細い血管のなかで血の塊が詰まったりした場合、 それより先に血液が供給されないことで脳や心臓に大ダメージを与える疾患です。このような場合に歯を抜くと、血が固まらないので、いつまでたっても止血ができなくなり危険です。そのため、坑凝血剤の服用を止めてよいか?また止めるのであれば何日前からなら安全か?などを、内科医と対診することで決定します。止めないで、抜歯をすることもあります。 また、糖尿病のある患者様も、抜歯後感染が置きやすく、治癒能力も低いので、糖尿病をコントロールしてから抜歯を行う必要があります。 |